個人情報保護法 圧縮理解ノート

行政書士試験用。この資料だけで、民間・行政・適用除外・本人請求の全体像をつかむ。

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0. この法律の読み方

個人情報保護法は、「個人情報を使うな」という法律ではない。個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利利益を守るため、利用する側に手続と管理を課す法律である。

何が対象か
生存する個人を識別できる情報
参照: 2条
誰が扱うか
民間事業者、行政機関等、適用除外主体
参照: 16条57条60条
何をするか
取得、利用、保管、提供、加工
参照: 17-31条61-73条
本人は何ができるか
開示、訂正、利用停止
参照: 33-35条76-103条
誰が監督するか
個人情報保護委員会
参照: 130条以下
試験で落とされる視点: 条文番号ではなく、主体・情報の種類・行為・例外条件を読む。特に「本人同意が必要か」「そもそも第三者提供か」「第四章の義務が適用される場面か」が分かれる。

1. 対象情報の理解

最初に押さえるべきは、保護対象が「情報の重要性」ではなく、生存する特定個人との結びつきで決まること。

概念この資料での理解試験での注意参照
S 個人情報生存する個人に関する情報で、氏名・生年月日などにより特定個人を識別できるもの。単独では弱くても、他情報と容易に照合して識別できるなら含まれる。 2条1項死者情報は原則対象外。ただし、死者の情報に生存する遺族等の情報が含まれる場合は、その生存者の個人情報になり得る。外国人も対象。 2条1項2条1項
S 個人識別符号指紋・顔特徴など身体特徴を電子計算機用に変換した符号、または個人ごとに割り当てられる番号・記号。 2条2項氏名がなくても、個人識別符号が含まれれば個人情報。 2条1項、2項2条2項
S 要配慮個人情報人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪経歴、犯罪被害事実など、不当な差別・偏見・不利益を防ぐため特に配慮が必要な情報。 2条3項民間事業者が取得するには原則本人同意が必要。通常の個人情報より入口規制が重い。 20条2項2条3項20条2項
A 個人データ個人情報データベース等を構成する個人情報。検索できる台帳・DBに入った個人情報。 16条1項、3項第三者提供規制や安全管理措置の中心は「個人データ」。 23条、27条16条3項
A 保有個人データ民間事業者が開示・訂正・利用停止などを行う権限を持つ個人データ。 16条4項民間で本人が開示・訂正・利用停止を請求する中心対象。 33-35条16条4項33-35条
A 保有個人情報行政機関等の職員が職務上作成・取得し、組織的に利用するものとして行政機関等が保有する個人情報。 60条行政機関等に対する開示・訂正・利用停止の中心対象。 76条以下60条76条以下
頭の中の階層: 個人情報は入口概念。DBに入ると個人データ。本人請求の対象として持っているものが、民間では保有個人データ、行政では保有個人情報。

2. 民間と行政を一つの表で比較

民間事業者と行政機関等は、似た義務を持つが発想が違う。民間は事業活動の自由を前提に「目的を特定して同意・通知・管理する」。行政は権限行使なので「法令上必要な範囲で保有し、目的外利用・提供を厳しく制限する」。

2-1. 用語対応

比較民間事業者側の用語行政機関等側の用語理解
主体個人情報取扱事業者 16条2項行政機関等 2条11項誰が扱うかで適用章が分かれる。民間章の事業者からは国・地方公共団体等が除かれる。 16条2項、60条以下
検索可能な集合個人情報データベース等 16条1項個人情報ファイル 60条2項どちらも検索・体系化された個人情報の集合を念頭に置く。行政ではファイル簿・事前通知が問題になる。 16条1項、74条、75条
DB内の情報個人データ 16条3項保有個人情報 60条1項民間の第三者提供・安全管理は個人データが中心。行政の本人請求は保有個人情報が中心。 23条、27条、76条以下
本人請求の中心保有個人データ 16条4項保有個人情報 60条1項開示・訂正・利用停止で対象語が変わる。 33-35条、76-103条
加工情報仮名加工情報、匿名加工情報 2条5項、6項行政機関等匿名加工情報 60条3項民間の加工情報と、行政機関等が提案募集・契約で提供する匿名加工情報を区別する。 41-46条、109条以下

2-2. 取扱いルール対応

場面民間事業者行政機関等ここで見るポイント
S 目的設定
  • 利用目的をできる限り特定する。 17条1項
  • 変更は合理的関連性の範囲内。 17条2項
17条
  • 法令所掌事務・業務に必要な場合に限って保有する。 61条1項
  • 利用目的をできる限り特定する。 61条1項
  • 変更は相当関連性の範囲内。 61条3項
61条
行政は「そもそも保有できるか」から問われる。 61条
S 取得
  • 偽りその他不正取得は禁止。 20条1項
  • 要配慮個人情報は原則本人同意が必要。 20条2項
20条
  • 偽りその他不正取得は禁止。 64条
  • 本人から直接書面取得する場合は原則利用目的を明示。 62条
62条64条
要配慮の本人同意は民間の取得規制として特に出る。 20条2項
S 目的外利用
  • 目的達成に必要な範囲を超える利用は原則本人同意。 18条1項
  • 法令、生命身体財産、公衆衛生、行政協力、学術研究などは例外。 18条3項
18条
  • 利用目的以外の利用・提供は原則禁止。 69条1項
  • 本人同意、法令、内部利用の相当理由、他機関提供の相当理由、統計・学術研究、本人利益などは例外。 69条2項
69条
行政の例外は「行政内部・他機関で使う必要性」が出る。 69条2項
S 第三者提供
  • 個人データの第三者提供は原則本人同意。 27条1項
  • 委託、事業承継、共同利用は第三者提供扱いしない。 27条5項
27条
  • 利用目的外の提供として、原則禁止から例外を検討する。 69条
  • 提供先への措置要求もある。 70条
69条70条
民間は「第三者提供か」、行政は「目的外提供か」をまず見る。 27条、69条
A 外国提供
  • 外国にある第三者への提供は上乗せ規制。 28条
  • 本人への情報提供・相当措置の確認等が問題になる。 28条
28条
  • 外国にある第三者への提供制限が置かれる。 71条
71条
通常の国内第三者提供より条件が重い。 28条、71条
A 管理
  • 正確性確保、不要時消去努力。 22条
  • 安全管理、従業者監督、委託先監督。 23-25条
  • 漏えい等報告・本人通知。 26条
22-26条
  • 正確性確保、安全管理、従事者義務。 65-67条
  • 漏えい等報告・本人通知。 68条
65-68条
漏えい等は委員会報告と本人通知のセットで押さえる。 26条、68条
S 本人関与
  • 保有個人データについて開示・訂正・利用停止等。 32-35条
32-35条
  • 保有個人情報について開示・訂正・利用停止。 76条、90条、98条
  • 訂正・利用停止は開示を受けた後90日以内。 90条、98条
76-103条
行政は開示、訂正、利用停止の手続が細かい。 76-103条

3. 第三者提供・目的外利用・適用除外を混同しない

ここは「例外」という言葉でまとめると崩れる。見る順番を固定する。

問い見る規定結論
本人同意が必要か
27条1項
  • 個人データの第三者提供は原則本人同意。 27条1項本文
  • ただし、法令に基づく場合などは同意不要。 27条1項1号
弁護士会照会など、弁護士法に基づく照会への回答は「法令に基づく場合」として整理する。 27条1項1号
第三者に当たるか
27条5項
  • 委託、事業承継、共同利用は第三者に該当しない扱い。 27条5項
  • これは「同意不要例外」ではなく、そもそも第三者提供規制の入口が違う。 27条5項
配送業者への発送委託、合併による顧客情報承継、一定事項を明示した共同利用。 27条5項
章ごと外れるか
57条1項
  • 報道、著述、宗教活動、政治活動の目的で扱う場合は第四章の規定を適用しない。 57条1項
  • 主体名だけでなく目的限定で判断する。 57条1項
新聞社の事件取材は57条を検討。新聞社の通販顧客管理は通常の事業者義務を検討。 57条1項
学術研究か
18条3項20条2項27条1項59条
  • 現行条文では、学術研究機関等は57条の列挙から外れている。 57条1項
  • 利用目的制限、要配慮取得、第三者提供などの個別条文で学術研究例外を検討する。 18条3項、20条2項、27条1項
  • 個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合は外れる。 18条3項、20条2項、27条1項
大学への研究目的提供は、57条ではなく27条1項7号などの個別例外を検討する。 27条1項7号
行政の提供か
69条70条
  • 行政機関等は「第三者提供」よりも、利用目的外の利用・提供として見る。 69条
  • 本人同意があっても、不当な権利利益侵害のおそれがあると許されない。 69条2項
行政機関内部利用、他機関提供、統計・学術研究などは69条の枠で判断する。 69条、70条
弁護士と学術研究の整理: 弁護士であること自体は57条の適用除外ではない。弁護士会照会のように法令上の根拠がある場合は27条1項1号で同意不要になり得る。学術研究は57条ではなく、18条・20条・27条などの個別例外で処理する。

4. 57条の適用除外を箇条書きで固定する

57条は、個人情報保護と憲法上重要な自由との調整規定として出やすい。覚えるべきは、主体名だけでなく、目的限定である。

重要: 57条は「報道・宗教・政治なら個人情報保護法が全部無関係」という意味ではない。対象は第四章の規定であり、目的外の一般業務、例えば通販、会員管理、採用、給与処理などまで当然に外れるわけではない。学術研究機関等は現行57条の列挙にはなく、個別条文の学術研究例外で処理する。
ケース考え方結論
新聞社が事件取材のため関係者情報を扱う報道目的での取扱い。 57条1項57条の適用除外を検討。 57条1項
新聞社が自社通販の顧客情報を扱う報道目的ではなく事業上の顧客管理。 57条1項参照通常の事業者義務を検討。 17条以下
宗教団体が信者名簿を宗教活動のため扱う宗教活動目的。 57条1項57条の適用除外を検討。 57条1項
政治団体が選挙活動のため支持者情報を扱う政治活動目的。 57条1項57条の適用除外を検討。 57条1項
大学が研究のため個人データ提供を受ける57条ではなく、第三者提供の学術研究例外を検討する。 27条1項7号、57条1項参照27条1項7号などを検討。 27条1項7号
弁護士会照会に回答する弁護士であることではなく、法令に基づく照会かを見る。 27条1項1号27条1項1号を検討。 27条1項1号

5. 本人が使える請求を理解する

本人関与は、民間と行政で似ているが、行政の方が手続条文が細かい。試験では「何人も」という文言に引っ張られず、自己を本人とする情報が対象であることを押さえる。

請求民間事業者への請求行政機関等への請求混同防止
S 開示本人は、保有個人データや第三者提供記録の開示を請求できる。 33条何人も、自己を本人とする保有個人情報の開示を請求できる。代理人も可能。不開示情報がなければ開示義務。 76-78条行政には不開示情報、部分開示、存否応答拒否など情報公開法に似た構造がある。 78-81条
S 訂正保有個人データの内容が事実でないとき、訂正・追加・削除を請求できる。 34条開示を受けた保有個人情報について、内容が事実でないと思料するとき、訂正を請求できる。開示を受けた日から90日以内。 90-97条評価・判断の不満ではなく、事実の誤りが中心。 34条、90条
S 利用停止目的外利用、不適正利用、不正取得、第三者提供違反などがあると、利用停止・消去・提供停止を請求できる。 35条保有制限違反、不適正利用、不正取得、目的外利用・提供、外国提供違反などがあると、利用停止等を請求できる。開示を受けた日から90日以内。 98-103条単に「気に入らない」では足りず、条文上の違反が必要。 35条、98条

6. 加工情報は用途で分ける

仮名加工情報

参照: 2条5項41-42条

他情報と照合しない限り特定個人を識別できないよう加工した情報。匿名加工情報ほど強くはない。内部分析などに使いやすくするための制度。

  • 削除情報等を安全管理する。
  • 本人識別目的の照合は禁止。
  • 本人への連絡等に使うことは禁止される場面がある。
  • 第三者提供は強く制限される。

匿名加工情報

参照: 2条6項43-46条

特定個人を識別できず、元の個人情報を復元できないようにした情報。外部提供や利活用を想定するため、公表・明示・識別行為禁止が重要。

  • 作成時は基準に従って加工する。
  • 作成した情報項目を公表する。
  • 提供時は匿名加工情報であることを明示する。
  • 識別行為は禁止。
一言整理: 仮名は「まだ照合可能性が残る」。匿名は「復元不能」。個人関連情報は、個人情報・仮名加工情報・匿名加工情報のどれにも当たらない生存個人関連情報。

7. 委員会・罰則は監督の流れで覚える

個人情報保護委員会は、民間事業者等にも行政機関等にも関与するが、出題上は「何ができるか」と「権限行使の限界」が重要。

場面内容試験での押さえ方
設置と独立性内閣府に置かれ、内閣総理大臣の所轄に属する。職権行使の独立性がある。 130条、133条「総務省」などに置くとする肢に注意。 130条
民間への監督報告・資料提出要求、立入検査、指導助言、勧告、命令、公表。 146-148条立入検査は犯罪捜査ではない。通常は勧告から命令、緊急時は直接命令もある。 146条、148条
権限の限界表現の自由、学問の自由、信教の自由、政治活動の自由を妨げてはならない。 149条57条の報道・著述・宗教・政治、学術研究の個別例外、59条の責務と同じ自由保障の発想で読む。 57条、59条、149条
罰則行政職員等のファイル提供、委員会関係者の秘密漏示、命令違反、事業者等のDB不正提供・盗用など。 176-185条罰則は深追いしすぎず、重大行為と命令違反を押さえる。 176-185条

8. 条文落ち防止インデックス

ここから先は参照用。条文名だけでなく、「その条文が何を決めているか」を一文で思い出せるようにする。

1-59条 民間事業者まで
条文読まずに思い出す要点試験での見方
1 目的デジタル社会で個人情報の利用が広がる中、有用性に配慮しつつ個人の権利利益を保護する。「保護だけ」ではなく「有用性との調整」が目的。
2 定義個人情報、個人識別符号、要配慮個人情報、仮名・匿名加工情報、個人関連情報などの基本語を置く。全問題の入口。死者情報、外国人、識別可能性に注意。
3 基本理念個人情報は個人の人格尊重の理念の下で慎重に取り扱われるべきものとする。抽象条文だが、制度全体の価値判断。
4 国の責務国は個人情報保護施策を総合的に策定・実施する責務を負う。民間義務ではなく政策責務。
5 地方公共団体の責務地方公共団体は地域特性に応じて個人情報保護施策を策定・実施する。国と地方の役割分担。
6 法制上の措置等政府は必要な法制上・その他の措置を講じる。制度整備の根拠。
7 基本方針政府が個人情報保護に関する基本方針を定め、施策の大枠を示す。各制度の上位方針。
8 国機関等の保有情報国の機関等が保有する個人情報の適正な取扱い確保を国の施策として位置付ける。行政機関等章への橋渡し。
9 地方公共団体等への支援国が地方公共団体等の個人情報保護施策を支援する。地方への助言・情報提供のイメージ。
10 苦情処理措置国は個人情報の取扱いに関する苦情処理のため必要な措置を講じる。事業者の苦情処理とは別の政策条文。
11 適正取扱確保措置国は個人情報の適正な取扱い確保のため必要な措置を講じる。包括的な国の施策。
12 地方機関等の保有情報地方公共団体の機関等が保有する個人情報の保護を地方の施策として位置付ける。地方版の行政機関等保護。
13 区域内事業者支援地方公共団体は区域内事業者等の適正取扱いを支援する。民間事業者への直接義務ではなく支援。
14 苦情あっせん等地方公共団体は区域内の苦情処理のあっせん等に努める。相談・あっせん機能。
15 協力国と地方公共団体は個人情報保護施策で相互に協力する。総則的な連携条文。
16 民間章の定義個人情報データベース等、個人情報取扱事業者、個人データ、保有個人データを定義する。民間義務の対象語をここで切る。
17 利用目的特定民間事業者は個人情報の利用目的をできる限り特定し、変更は関連性ある範囲に限る。目的が広すぎる・変更自由という肢を切る。
18 利用目的制限目的達成に必要な範囲を超える利用は原則本人同意、法令・生命身体財産・学術研究等は例外。目的外利用の基本条文。
19 不適正利用禁止違法または不当な行為を助長・誘発するおそれのある利用を禁止する。近時改正系の頻出ワード。
20 適正取得偽りその他不正取得を禁止し、要配慮個人情報の取得は原則本人同意を要求する。要配慮は「取得」で重くなる。
21 取得時通知等取得時は利用目的を通知・公表し、本人から直接書面取得する場合は原則あらかじめ明示する。通知・公表・明示の違い。
22 正確性確保等利用目的の範囲で個人データを正確・最新に保ち、不要時は消去に努める。消去は努力義務。
23 安全管理措置個人データの漏えい、滅失、毀損防止など必要適切な安全管理措置を講じる。管理義務の中心。
24 従業者監督従業者に個人データを扱わせる場合、必要適切な監督を行う。内部者管理。
25 委託先監督個人データ取扱いを委託する場合、委託先の安全管理を監督する。委託で責任が消えるわけではない。
26 漏えい等報告権利利益侵害のおそれが大きい漏えい等は委員会報告と本人通知を要する。委託先通知で報告不要となる場面あり。
27 第三者提供個人データの第三者提供は原則本人同意、法令・生命身体財産・学術研究等は例外。委託・承継・共同利用は第三者に当たらない扱い。
28 外国提供外国にある第三者への提供は、本人への情報提供や相当措置確認など上乗せ規制がある。国内第三者提供より重い。
29 提供記録第三者へ個人データを提供した側に記録作成・保存義務を課す。出す側の記録。
30 受領確認第三者から個人データ提供を受ける側に確認・記録義務を課す。受ける側の確認。
31 個人関連情報提供提供先で個人データとして取得される個人関連情報の第三者提供に本人同意確認を要求する。Cookie等の文脈で出やすい。
32 公表等保有個人データの利用目的、請求手続、事業者名等を本人の知り得る状態に置く。本人請求の前提情報。
33 開示本人は保有個人データや第三者提供記録の開示を請求できる。民間の開示請求。
34 訂正等保有個人データの内容が事実でないとき、訂正・追加・削除を請求できる。評価不満ではなく事実誤り。
35 利用停止等目的外利用、不適正利用、不正取得、第三者提供違反等で利用停止・消去・提供停止を請求できる。違反トリガー型。
36 理由説明開示等に応じない場合、事業者は理由説明に努める。義務の強さは努力義務。
37 請求手続開示等請求の手続を定められるが、本人に過重な負担を課してはならない。手続設定と負担制限。
38 手数料開示請求等に手数料を徴収する場合、実費を勘案して合理的範囲にする。自由に高額設定不可。
39 事前請求一定の訴え提起前に、まず事業者への請求を要求する。裁判前のワンクッション。
40 苦情処理事業者は苦情を適切・迅速に処理し、体制整備に努める。事業者自身の苦情対応。
41 仮名加工情報作成等仮名加工情報の作成基準、削除情報管理、目的外利用制限、識別照合禁止等を定める。内部分析向きの加工情報。
42 仮名加工情報提供仮名加工情報の第三者提供を制限し、提供後の安全管理等を定める。仮名は外部提供に厳しい。
43 匿名加工情報作成等匿名加工情報の作成基準、項目公表、安全管理、識別行為禁止等を定める。復元不能化が核。
44 匿名加工情報提供匿名加工情報を第三者提供する際の公表・明示義務を定める。匿名加工情報であることを示す。
45 識別行為禁止匿名加工情報を扱う者に、本人を識別するための照合等を禁止する。匿名の実効性維持。
46 安全管理等匿名加工情報の安全管理と苦情処理等の措置を求める。匿名でも放置不可。
47 認定民間団体が個人情報保護委員会の認定を受け、認定個人情報保護団体となる制度を置く。自主規制団体の入口。
48 欠格条項認定を受けられない者・団体を定める。認定制度の入口規制。
49 認定基準認定業務を適正確実に行えることなど、認定の基準を定める。能力・公正性の確認。
50 変更認定等認定団体の業務内容等の変更に認定・届出を求める。認定後も監督される。
51 廃止届出認定業務を廃止する場合の届出を定める。やめる時も届出。
52 対象事業者認定団体の対象となる事業者の範囲を定める。誰を指導対象にするか。
53 苦情処理認定団体が対象事業者に関する苦情を処理する。第三者的な苦情処理。
54 指針認定団体が個人情報保護指針を作成・公表し、対象事業者に遵守させる。自主ルールの中心。
55 目的外利用禁止認定業務で知った情報を認定業務以外に利用してはならない。団体側の情報悪用防止。
56 名称使用制限認定を受けていない者が認定個人情報保護団体等の名称を使うことを制限する。紛らわしい表示の禁止。
57 適用除外報道・著述・宗教・政治活動目的の取扱いについて第四章規定を適用しない。学術研究はここではなく個別例外で処理。
58 適用特例一定の法人等について、民間事業者規定の適用を調整する。主体による適用のズレ。
59 学術責務学術研究機関等に、個人情報等の適正取扱い確保の自主的措置を求める。57条適用除外ではなく責務条文。
60-129条 行政機関等
条文読まずに思い出す要点試験での見方
60 定義行政機関等章で使う保有個人情報、個人情報ファイル、行政機関等匿名加工情報などを定義する。民間16条に対応する行政側の入口。
61 保有制限行政機関等は所掌事務・業務に必要な場合に限って個人情報を保有し、利用目的を特定する。行政は「保有してよいか」から始まる。
62 目的明示本人から直接書面で個人情報を取得するときは、原則として利用目的を明示する。民間21条2項に似る。
63 不適正利用禁止違法・不当な行為を助長・誘発するおそれのある利用を禁止する。民間19条対応。
64 適正取得偽りその他不正の手段による個人情報取得を禁止する。行政でも不正取得禁止。
65 正確性確保利用目的達成に必要な範囲で保有個人情報を正確に保つよう努める。努力義務。
66 安全管理措置保有個人情報の漏えい、滅失、毀損防止など必要適切な安全管理措置を講じる。行政側の安全管理。
67 従事者義務行政機関等の従事者に、業務上知った個人情報の漏えいや不当目的利用を禁止する。職員・委託従事者の守秘的義務。
68 漏えい等報告権利利益侵害のおそれが大きい漏えい等は委員会報告と本人通知を要する。民間26条対応。
69 利用提供制限保有個人情報の目的外利用・提供を原則禁止し、本人同意、法令、相当理由等の例外を置く。行政の最重要条文。
70 措置要求保有個人情報を提供する場合、提供先に利用目的・方法制限など必要措置を求められる。提供後の安全確保。
71 外国提供外国にある第三者への保有個人情報提供に制限を置く。行政側の外国提供。
72 個人関連情報行政機関等が個人関連情報の提供を受ける者に必要な措置を求める。提供先管理の一部。
73 仮名加工情報行政機関等が仮名加工情報を取り扱う場合の利用目的制限、安全管理、照合禁止等を定める。行政側の仮名加工情報。
74 事前通知行政機関が個人情報ファイルを保有しようとするとき、原則として委員会へ事前通知する。行政ファイルの入口管理。
75 ファイル簿行政機関等は個人情報ファイル簿を作成・公表し、保有ファイルを可視化する。国民がファイル存在を知る仕組み。
76 開示請求権何人も自己を本人とする保有個人情報の開示を請求でき、代理人請求もできる。「何人も」でも自己情報。
77 開示手続開示請求書に氏名、住所、対象情報などを記載して提出する手続を定める。請求書方式。
78 開示義務不開示情報が含まれる場合を除き、行政機関等は保有個人情報を開示しなければならない。不開示情報の列挙が中心。
79 部分開示不開示部分を容易に区分除去できるときは、残りを部分開示する。全部不開示にしない発想。
80 裁量的開示不開示情報に当たっても公益上特に必要があると認めるときは開示できる。開示義務ではなく裁量。
81 存否応答拒否存否を答えるだけで不開示情報を明らかにする場合、存否を答えず拒否できる。情報公開法でも出る型。
82 開示措置開示・不開示の決定をし、請求者に通知する。決定通知。
83 開示期限開示決定等は原則30日以内に行う。期限数字。
84 期限特例事務処理上困難な場合などに期限を延長・特例処理できる。大量請求対策。
85 事案移送他の行政機関等が開示判断に適する場合、事案を移送できる。担当機関の調整。
86 第三者意見第三者情報を開示する場合、第三者に意見書提出の機会を与える。第三者保護手続。
87 開示実施文書閲覧、写し交付、電磁的記録の方法など開示の実施方法を定める。決定後の実施段階。
88 他法令調整他法令で同一方法の開示制度がある場合、この法律による開示実施を調整する。二重手続の調整。
89 手数料開示請求・開示実施に手数料を納める仕組みを置く。行政側の手数料。
90 訂正請求権開示を受けた自己の保有個人情報が事実でないと思うとき、90日以内に訂正請求できる。開示後・事実誤り・90日。
91 訂正手続訂正請求書に訂正内容や理由を記載して提出する。手続条文。
92 訂正義務訂正請求に理由があると認めるとき、利用目的達成に必要な範囲で訂正する。理由ありなら訂正。
93 訂正措置訂正するかしないかを決定し、請求者に通知する。訂正・不訂正決定。
94 訂正期限訂正決定等は原則30日以内に行う。期限数字。
95 訂正期限特例事務処理上困難な場合などに訂正決定等の期限特例を認める。開示と同じ構造。
96 訂正事案移送他の行政機関等が訂正判断に適する場合、事案を移送できる。移送の訂正版。
97 提供先通知訂正した保有個人情報を他機関等に提供していた場合、必要に応じ提供先へ通知する。訂正結果を波及させる。
98 利用停止請求権違法保有、不適正利用、不正取得、目的外利用・提供等について90日以内に利用停止請求できる。違反トリガー・90日。
99 利用停止手続利用停止請求書に停止内容や理由を記載して提出する。手続条文。
100 利用停止義務利用停止請求に理由があると認めるとき、適正取扱い確保に必要な限度で停止する。理由ありなら停止。
101 利用停止措置利用停止するかしないかを決定し、請求者に通知する。停止・不停止決定。
102 利用停止期限利用停止決定等は原則30日以内に行う。期限数字。
103 利用停止期限特例事務処理上困難な場合などに利用停止決定等の期限特例を認める。開示・訂正と同じ構造。
104 審理員適用除外開示・訂正・利用停止決定等への審査請求では、行政不服審査法の審理員手続を除外する。審査請求の特則。
105 審査会諮問審査請求があったとき、原則として情報公開・個人情報保護審査会等へ諮問する。第三者機関チェック。
106 地方審理員除外地方公共団体の機関等における審理員手続除外を定める。地方版の審査請求特則。
107 第三者審査請求第三者情報の開示決定に対する第三者の審査請求等について手続を定める。第三者保護と開示の調整。
108 条例規定地方公共団体が、法に反しない限り開示・訂正・利用停止等の手続条例を定めることを妨げない。地方条例の余地。
109 行政機関等匿名加工情報行政機関等が匿名加工情報を作成・提供する制度の基本を置く。利活用制度の入口。
110 ファイル簿記載匿名加工情報の提案募集に関する事項を個人情報ファイル簿に記載する。提案募集の前提。
111 提案募集行政機関等が匿名加工情報の利用提案を定期的に募集する。民間提案を受ける制度。
112 事業提案行政機関等匿名加工情報を用いる事業について提案書提出を求める。提案内容の形式。
113 欠格事由一定の者は匿名加工情報利用事業の提案者になれない。不適格者排除。
114 提案審査提案が基準に適合するか審査し、適合すれば通知する。契約前の審査。
115 利用契約審査適合者と行政機関等が匿名加工情報の利用契約を締結する。提供は契約ベース。
116 作成等行政機関等が基準に従って匿名加工情報を作成し、削除情報等を安全管理する。行政側の作成義務。
117 ファイル簿記載作成された行政機関等匿名加工情報に関する事項をファイル簿に記載する。作成後の可視化。
118 作成後提案既に作成された行政機関等匿名加工情報を利用する事業提案の手続を定める。二次利用提案。
119 手数料行政機関等匿名加工情報の利用契約に関する手数料を定める。利用には費用がかかる。
120 契約解除契約違反等がある場合、行政機関等匿名加工情報の利用契約を解除できる。違反時の制裁。
121 識別行為禁止等行政機関等匿名加工情報の利用者に本人識別行為や削除情報取得を禁止する。匿名性を壊させない。
122 従事者義務行政機関等匿名加工情報の取扱従事者に漏えい等を禁止する。利用者側の守秘的義務。
123 匿名加工情報義務行政機関等匿名加工情報等の安全管理・苦情処理等を求める。利用者の取扱義務。
124 適用除外等行政機関等匿名加工情報制度の一部適用除外・調整を定める。制度の例外調整。
125 適用特例独立行政法人等・地方独立行政法人等に関する適用の特例を定める。主体別の読み替え。
126 権限等委任行政機関等の長の権限または事務の委任を定める。事務処理の委任。
127 情報提供等開示・訂正・利用停止請求をしようとする者に必要な情報提供等を行う。請求者支援。
128 苦情処理行政機関等における個人情報等の取扱いに関する苦情を適切・迅速に処理する。行政側の苦情対応。
129 審議会等諮問地方公共団体が条例で審議会等へ諮問できる場面を定める。地方の附属機関活用。
130-185条 委員会・雑則・罰則
条文読まずに思い出す要点試験での見方
130 設置個人情報保護委員会を内閣府に置き、内閣総理大臣の所轄に属させる。設置場所と所轄が狙われる。
131 任務個人情報等の適正な取扱い確保を図ることを委員会の任務とする。監督機関の目的。
132 所掌事務基本方針、監督、苦情、国際協力など委員会が扱う事務を列挙する。権限の範囲。
133 独立性委員会の委員長・委員は独立して職権を行使する。総理所轄でも職権独立。
134 組織等委員会を委員長と委員で組織し、委員構成の基本を定める。組織条文。
135 任期等委員長・委員の任期、再任等を定める。細かい数字は低優先。
136 身分保障委員長・委員は法律上の理由なく意に反して罷免されない。独立性の保障。
137 罷免心身故障、職務違反など罷免できる場合を定める。身分保障の例外。
138 委員長委員長が委員会を代表し、会務を総理する。代表者は委員長。
139 会議委員会の会議、議事、議決方法を定める。組織運営。
140 専門委員専門事項を調査させるため専門委員を置ける。専門性補完。
141 事務局委員会の事務を処理する事務局を置く。実務処理機関。
142 政治運動等禁止委員長・委員等に政治運動等の制限を課す。中立性確保。
143 秘密保持義務委員長・委員等に職務上知った秘密の漏示・盗用を禁止し、退職後も及ぶ。177条罰則と連動。
144 給与委員長・委員の給与を別に定める。低優先。
145 規則制定委員会は所掌事務について個人情報保護委員会規則を制定できる。細部ルールの根拠。
146 報告・立入検査民間事業者等に報告・資料提出を求め、立入検査・質問・帳簿検査ができる。犯罪捜査ではない。
147 指導助言民間事業者等に個人情報等の取扱いについて必要な指導・助言ができる。ソフトな監督。
148 勧告命令民間事業者等の違反に対して勧告し、重大侵害切迫等では命令できる。勧告から命令、緊急時直接命令。
149 権限制限委員会は表現、学問、信教、政治活動の自由を妨げてはならない。57条・学術研究例外と同じ自由保障の発想。
150 権限委任委員会の権限の一部を委任できる。執行事務の分担。
151 大臣請求事業所管大臣が委員会に必要な措置を求める制度を置く。所管大臣との連携。
152 事業所管大臣事業所管大臣の意味を定義する。151条の前提語。
153 認定団体報告委員会は認定個人情報保護団体に認定業務の報告を求められる。認定団体への監督。
154 認定団体命令委員会は認定団体に業務改善や指針変更など必要措置を命令できる。認定団体にも命令あり。
155 認定取消し認定団体が基準違反等をした場合、委員会は認定を取り消せる。認定制度の制裁。
156 資料要求・実地調査委員会は行政機関等に資料提出要求や実地調査を行える。行政機関等への監督入口。
157 指導助言委員会は行政機関等に個人情報等の取扱いについて指導・助言できる。行政側へのソフト監督。
158 勧告委員会は行政機関等に違反是正等の勧告ができる。行政側は命令でなく勧告が中心。
159 措置報告要求委員会は行政機関等に、勧告に基づく措置について報告を求められる。勧告後のフォロー。
160 行政権限制限行政機関等への権限行使でも、表現・学問・信教・政治活動の自由を妨げてはならない。149条の行政版。
161 送達書類命令等の送達に関する書類を定める。手続技術。
162 民訴準用送達について民事訴訟法の規定を準用する。送達手続の準用。
163 公示送達送達できない場合の公示送達を定める。所在不明対応。
164 電子処理組織手続に電子情報処理組織を使用できることを定める。電子手続。
165 施行状況公表委員会は法の施行状況を公表する。制度運用の透明化。
166 地方情報提供求め地方公共団体は必要な情報提供等を国に求められる。地方支援。
167 条例届出地方公共団体が個人情報保護に関する条例を定めたとき委員会へ届出る。条例との連携。
168 国会報告委員会は所掌事務の処理状況を国会に報告する。民主的コントロール。
169 案内所整備個人情報保護制度の案内所を整備する。国民への案内。
170 地方事務地方公共団体が処理する事務を定める。地方実施事務。
171 適用範囲国内にある者への物品・役務提供等に関連して外国事業者にも一定規定を適用する。域外適用の基本。
172 外国当局提供委員会が外国執行当局へ情報提供できる場合を定める。国際執行協力。
173 国際約束履行国際約束の誠実な履行と国際協力を定める。国際関係の一般条文。
174 連絡協力外国当局等との連絡・協力を定める。越境事案対応。
175 政令委任法律施行に必要な事項を政令に委任する。委任条文。
176 ファイル提供罪行政機関等職員等が個人の秘密を含む個人情報ファイルを正当理由なく提供した場合を罰する。2年以下拘禁刑または100万円以下罰金。
177 秘密漏示罪委員会関係者が職務上知った秘密を漏らし、または盗用した場合を罰する。143条と連動。
178 命令違反罪148条2項・3項の命令に違反した場合を罰する。民間事業者等への命令違反。
179 DB不正提供盗用罪事業者等が個人情報データベース等を不正利益目的で提供・盗用した場合を罰する。民間側の重大罰則。
180 保有個人情報不正提供等行政機関等職員等が保有個人情報を不正利益目的で提供・盗用した場合を罰する。行政側の不正利用罰。
181 職権濫用収集罪行政機関等職員が職権を濫用して個人の秘密を含む記録を収集した場合を罰する。収集段階の職権濫用。
182 検査拒否等報告拒否、虚偽報告、検査拒否、質問不答弁等を罰する。監督妨害への罰則。
183 国外犯一定の罪について日本国外で犯した者にも適用する。国外犯処罰。
184 両罰規定法人等の従業者が業務に関して一定違反をした場合、行為者と法人等を罰する。法人には1億円以下罰金の場面あり。
185 過料一定の届出義務違反、不正な開示取得などに10万円以下の過料を科す。刑罰でなく行政上の秩序罰。

基準資料: プロジェクト内の個人情報保護法XMLおよび肢別過去問PDF。現行法確認としてe-Gov法令APIの同一法令IDも参照。